いちご日記

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  • 2024年03月22日

お待たせ?の「紅かおり」と当たり前は当たり前じゃなかった話

皆様、こんにちは。お元気でしょうか。
大分時間が空いてしまいましたね。てか、年が変わってるじゃん。不定期連載の「いちご日記」もここまで間が空くと終わったのかと思われたかもしれませんね。でもまだ続きますよ。
今年は暖かい。家に1本だけ「河津桜」があるのですが2月15日には満開になりました。こんな時期に満開になったのは初めてではないでしょうか。まぁ、まだ寒の戻りはあるでしょうが、「ソメイヨシノ」ももしかしたら入学式シーズン前に満開なのかも。
 
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河津桜

1月は悲しい出来事がありました。元旦に発生した「能登半島地震」です。静岡に居る私も揺れを感じました。そして津波。13年前の2011年3月11日の「東日本大震災」を思い出しました。私は2012年2月から半年程度とわずかな期間ですが震災復興事業のお手伝い(亘理町 山元町でのいちご復興事業)に弊社、仙台支店に社内出向したことがあります。

仙台空港近くのがれき集積所(2012年2月撮影)

ある高校のスクールバスと車庫(2012年2月撮影)

1995年1月17日の「阪神淡路大震災」の時も出社のための支度中に大きな揺れを感じました。でも、その後現地に出向くことがなかったので映像を見ては「大変だなあ。悲しいなあ。」と思っていました。しかし、仙台出向で実際の被害を、それは震災から約1年経過した時点でしたが、「とんでもないことだ。」と感じました。そして被災者の方々ともお話して、正直人生観が変わるぐらいの衝撃をうけました。

2019年3月、当時弊社名古屋支店にて農業関係の営業をしていた私は(当時の)部下の物件で石川県の志賀町に行きました。

志賀町の特産物「ころ柿」(干し柿)を製造するためには専用の柿乾燥機を使用します。専用の台車に柿を吊るして入庫して使います。その柿乾燥台車(もちろんイレクター製)の組立の応援に出向いたのです。
ころ柿加工センター(JA様直営施設)干し柿乾燥機・あんぽ柿乾燥機 あの製造施設はどうなってしまったのか?「ころ柿」はどうなるんだろう。それよりも現地の方々は・・・
思い入れのある場所での災害はやはり気掛かりです。
1日も早い復興と被災された方々の1秒でも早い笑顔をお祈りしております。

志賀町の空 (2019年3月撮影)

お待たせ?の「紅かおり」

ご挨拶が長くなりました。それでは本題に入りましょう。

時期は2月中旬、春を思わせるような暖かな日の午後です。
本日伺った生産者様は「紅かおりのK様」です。このコラムでは実は「紅かおり」の記事が一番人気です。弊社では、「アグリコネクター」のみならず、全ての業態のHPの閲覧数を週次及び月次にて公開しています。そしてアクセスの多いページの視聴数も確認することができるのです。ちなみに、他業態も含めこのような連載コラムはこの「いちご日記」だけです。(自慢)
HPを管理する部署がアクセスデータを集計し発表することには様々な意義がありますが、個人的には「いちご日記」を含めたコラムのアクセス数が増加することは書き手としては励みになります。
しまった。また脱線してる。

約束させていただいた13時きっかりにK様宅を訪問します。おっと庭先でK様待っていらっしゃる。ありがたいことです。今日は暖かだからかな?「こんちは。」いつもの調子で入ってきます。「車は?」とK様。「ハウスの横に止めてきました。」「じゃ、行くか。」二人でハウスに向かいます。会話は全くハードボイルドです。
ハウスに入ると甘いいちごの香りに包まれます。会社のいちごハウスには月―金で入っているのにこんな香りはしないなー。
そして巨大ないちごの果実が目に入ります。

「三番の花がな咲いてるだよ。」確かに。「一番果は遅れたんじゃないの。」と生意気な私。「ああ、ちょっとだけな。」
K様に限らず、今作も昨年同様一番果は遅れた。それは夏が長いというかいつまでも気温が高かったからだ。花芽分化が遅れることは当然だろう。

ここでまた脱線します。
いちごの生理に詳しくない方でもいちごの生育が遅れていることは確認できます。それは新聞等で青果市場の市況を見れば分かる。新聞であれば地元や東京、大阪の市場動向は確認できる。1月になってもいちごの価格が高止まりしていれば生育は良くない。つまり、市場への出荷数量が少ないから価格が下がらないのだ。

スーパーマーケットの折り込みチラシにいちごが出てこないことも市場に出回る数量が少ないから高値で広告を打てない場合が多い。ただし、スーパーマーケットはそのチラシの目玉としていちごを利益度外視して載せる場合もあることを併せてお知らせしましょう。

1月になってもというのはクリスマスまではいちごの価格は上昇する。それから年末年始までは横ばい。需要が多いことがその要因だ。そして1月中旬頃からなだらかに価格は下がっていく。ただし、ここ数年は横ばい期間が長く価格の下がり方もゆっくりだ。しかし、昨年も今年も一番果が遅れ気味であっても三番果には追い付いている。今作は暖冬だから多少は同じ傾向にはなると思うけれども、さすがだと感じる。

「紅かおり」の特徴については他にも教えていただけました。
変形果が少ない。大玉品種は大きくなればなるほど変形果が多くなると私は感じている。三角形から手のひらのような形になるのだ。確かにK様の「紅かおり」も大きくなるほどに形が手のひらみたいな果実が目立つ。けれども、その割合が極端に少ない。果実が大きくなると中心部分に空洞ができることがある。ところが、K様の「紅かおり」にはそれがない。
ふたたびの「紅かおり」| 農園芸製品で省力化-矢崎化工(ここに掲載した写真を参照ください。今回撮り忘れちゃった。)

そして1つ目(頂果房)だけでなく2つ目、3つ目(腋果房)も肥大するという。
上記は説明するよりは写真を見ていただいた方が分かりやすいでしょう。

暖冬の影響もあるかとは思うが、重油の消費量が少ない。=低温であっても生育する。
先日、某朝の情報番組で「第2回全国いちご選手権」の結果を放送していたのだが、埼玉県の品種「あまりん」が最高金賞を受賞した。
その時に生産者様が「低温でも生育する。」みたいなことをおっしゃっていた。もちろん、「紅かおり」と「あまりん」に系統(親品種)の共通点はないのだが、大玉になる品種は寒さに強いのかもしれないと感じた。理由は正直分かりません。

さてここから「紅かおり」のサイズを見てみましょう。

5粒で313g 平均62.6g 

4粒で298g 平均74.5g ふぅ。(ため息)

1粒で計量してみましょう。
76g 今回はこれが一番重い。

71g 卵のサイズだとLLサイズ。 
そんな卵は見かけない。

67g これが一番小さい。だめだ、感覚がおかしいわ。
見慣れてくるとこんな戯言を言ってしまう。

大きさを見てみました。 約60mm
硬球(69±0.5mm) テニスボール(65.4~68.6mm)
写真撮るために硬球買ってきました!

改ざんしてませんよ。

こんな感じです。

ちなみに掛け紙(フィルム)には生産者様の名前シールが貼ってあります。だけど、静岡市内のスーパーマーケットでK様の「紅かおり」を見たことはありません。他の生産者様のパックは販売されていたことを確認していますが、4個とか5個とかではなかった。それでも3L以上であったことは間違いないです。
「俺んなあ(俺のいちごは)、どこいっちまっただかなあ。」とK様。「静岡(市内)にはないかもね。東京とか。」と私。推測でしかないけれど、果実専門店とかデパートなんかに行くのではないでしょうか。(一体、いくらで販売されていることやら。)

「みんなが作れりゃいいだ。」K様はずっと言ってる。昨今は県で開発した品種が多いし「改正種苗法」の絡みもあって栽培できる地域が限定されることが多い。そのことを否定するつもりはないです。「今でも「章姫」作ってるとこだってあるよな。しかも農協で集荷してる。」とK様。
そう、許諾権が消失する前から「章姫」は全国の様々な地域で栽培・出荷されている。許諾を買ってでも作る生産者もたくさんいたのだ。

そして今現在も藤枝のTS様のように「章姫」に拘って栽培されている生産者様が存在する。(すっかりご無沙汰しております。)
「章姫」の凄さは個人育成であった品種にも関わらず静岡県下のJAで系統出荷されたことだ。それもほぼ県下全てのJAだ。

「女峰」から「章姫」に代わったのは1996年頃からだろうか。(品種登録は1992年)後継品種の「紅ほっぺ」が種苗登録されたのは2002年。静岡県のとあるJA様の集荷場の施設を手掛けたことがあります。ちなみにその集荷場に今もK様は出荷されている。稼働開始は1997年11月だった。実際の機械を設計するために頂いた段ボール箱は「女峰」と印刷されていた。「章姫」は10年弱の間静岡県の主力品種だったのだ。

JA様の集出荷場(1998年撮影)後ろの5代目ハイラックスが時代を感じる

当たり前は当たり前じゃなかった話

ここでまた脱線します。

「章姫」とアイポットは登場時期が非常に近い。というかその時期には様々な育苗用ポットやトレイが販売されました。
アイポットに限っての話になりますが、アイポット以前のポット育苗は4寸(12cm)程度のビニールポットだった。培土量は約600ml。対してアイポットは115mlしかない。アイポット | 農園芸製品で省力化-矢崎化工Agri-Connector

こんな培土量で苗が作れるのか?
販売当初はそんな声が大半だったようです。私が農業それも施設園芸の営業として活動し始めたのは1996年。アイポットの販売は1992年。当初、九州から始まったアイポットの販売が静岡でも本格的になったのが1995年でした。それは当初48穴タイプしかなかった育苗パネルでしたが、生産者様の要望で70穴タイプの販売が始まったからなのです。「とよのか」は大きな苗を作りたかった。だから仮植するパネルは穴の間隔が広く必要。「章姫」はそこまで苗を大きくしないから穴の間隔は狭くできる。つまり同じ面積のパネルでより多くの仮植ができるため資材コストが低減できたのです。そして仮植床の面積も縮小できた。

施設園芸の営業は初めてで、ましてやいちごは食べるものだった。私がアイポットを拡販できた理由は、亡くなられた藤枝のK様はじめ試験導入から係わっていただいた生産者様がいらっしゃったことが全てです。70穴を希望されたのも藤枝K様をはじめとする生産者様の方々と聞いています。そして私自身もJA様の支所で夕方とか夜とかに説明会を開かせていただいたのです。「紅かおり」のK様も説明会に来ていただいた生産者のおひとりです。

脱線次いででもう少し書かせていただくとK様も出席してくれた説明会では、私は実は手ごたえがなかった。それまでは、説明会の後にアイポットのご注文をいただけることが当たり前と思っていた私はこの時は「ダメかも。」と思ってしょんぼりしてました。
しかし数日後にその支所から多くのご注文があったのです。説明会に参加して頂いた生産者様にはすでにご自身でアイポットもことを調べ、また使用している生産者様を訪問したりしていたのです。私の説明会などは聞かなくても充分勉強されていたのです。正直「すごい人達だ。」と思いました。その後先に書いた集荷場や親株栽培槽の販売でK様との交流を持ったのです。話を戻します。

1999年になるといちごも高設栽培が導入され始めます。ロックウールの細粒面を使った方法から有機培地を使った方法が世に出てきて生産者様が高設化に前向きになっていきます。矢崎化工を含め多くのメーカーが高設栽培のシステムや機材を販売し始めるのです。静岡県においては矢崎化工=私、MはGFT-17を高設栽培用の容器として販売を始めます。栽培槽(GFT-17) | 農園芸製品で省力化-矢崎化工Agri-Connector

しかしこの時も培土量の問題がありました。長さ1200mm幅300mm深さは90mmと浅い。容量が17Lしかないプランターでは培土量が少なすぎる。しかもそこへ8本定植しなければと地床栽培よりも面積当たりの定植本数が減少してしまう。苗1本あたりの培土量は約200ml。
絶体絶命。終わった。売れないぞ。どうする。当時の私の本音です。

でもまたもや神が舞い降りたのです。藤枝のK様がGFT-17での試験栽培を開始してくれたのです。その結果を見て当時の静岡経済連のコンサルタントのS先生がこの培土量でも栽培可能であると様々な場面でお話してくれたのです。私には栽培ノウハウがないし給液装置もない状況でしたが、JA静岡経済連様やトヨタネ㈱様に協力していただいて静岡経済連の高設栽培システム「のびのびシステム」の栽培槽に選んで頂いたのです。「のびのびシステム」が普及していく中で導入された生産者様は多くの見学者を受け入れてくれました。本当に感謝しかないです。

1997年、たった一人の生産者様が44個のGFT-17を試験導入してくれた後、ピークの2003年度には単年で25,000個販売するまでに至ったのです。(10aで約550個使用します。)そして今でも高設栽培のプランターとして数量はピーク時と比較すれば少ないけれども継続して販売しています。今や当たり前の少量培土での育苗や本圃は30年前は当たり前ではなかったのです。少量培土での栽培が普及しなかったならば生産コストは今よりももっと大きかったと思われます。また、培土を運ぶというような身体的負担も大きいでしょう。立ち作業になったことで作業負担が減少し、栽培面積を増やす生産者様もおられました。

当たり前じゃないことを当たり前にした。それは開発したメーカーだけの力ではなく協力、試験してくれた企業、試験場やJA、経済連様、なにより実際に使って頂いた多くの生産者様の力なのです。当たり前は簡単に出来たんじゃないよ。先人達の熱意が実った成果なのです。そのおひとりに今日訪問しているK様も含まれています。そしてこの日記で登場するTS様や清水のS様、何度も書くけど藤枝のK様やそのお仲間I様やYK様。まだたくさんの方々に助けていただきました。矢崎化工静岡だけでもここに紹介した方々が実際に使って時には見学者を受け入れてくれて宣伝までもしていただいた成果なのです。

今この文章を読んでいただいている生産者様の中で、当たり前だと思っている資材の開発コンセプトを知ることはいちご栽培において無駄なことじゃないと思います。そして今の当たり前が当たり前じゃなくなる。例えば作業改善や省力化を考えてくれるといちごに新規就農される方がもっと増えるかもしれません。話は許諾権まで戻ります。

K様は本当に許諾権には興味がない。「作りたいもんを作れることがいいことだ。」という信念がある。「神奈川や茨木、東京でも作っていると思う。」とおっしゃった。許諾権などどうでもいいと考えているから言える言葉なのです。「紅かおり」がK様の管理から離れて一人歩きをしてもいい。「紅かおり」を作った生産者様が後々「これは静岡市のKさんて方が開発した品種なんだ。」と気づいてくれればいい。それだけでいい。

書いていて目頭が熱くなる。なんて素晴らしい考え方なのだろうか。今回はこのあたりにしましょう。もっと多くの話をしました。残念だけど企業のHPにアップするには適さないことも話しました。その場だけの内緒のお話です。
ただ、最後に現在JA静岡市のいちご部会の人数は50名だそうです。私が先に書いた集荷場の施設に関わっていた頃はその地域だけで80名以上の生産者様がいたのに。「予冷庫ん中、今倉庫になっちまってるよ。台車さ台車、(いちごの箱が)20箱乗る台車。あれが(全部使って)無くなったのになあ。」

5箱(5段で1梱) 4梱積載する台車。                   それをMAX3段積みして予冷庫にて保管する。

そう集荷施設に付随して予冷庫用台車を59台納入した。稼働したばかりのころは集荷量が多く、台車が足りないこともしばしばだった。その予冷庫が倉庫になっているとは。約30年で生産者様の数は激減している。確かに集荷場の前を通っても出荷のための車もまばらだ。
いちごに限らず農業従事者数は激減している。少子化だけが原因じゃない。
そんな話をしながらハウスを出た。「ありがとうございます。」「ああ、またな。」
K様の背中を見送りながら「また絶対来ます。」そう、思った。

今回のおまけ

今回のおまけは「飼料価格」について考察してみましょう。
【日本農業の現状と未来⑬】第4章:農産物の輸入 その5 第13回 国別農産物輸入量 穀類 にてさわり程度にとうもろこしについて書かせて頂きました。では、その他の輸入飼料についてはどのような状況なのか考えてみましょうか。

※2023年度は4-12月平均。
※CIFは、”Cost, Insurance and Freight”の略で、貿易において運賃・保険料込みのことをいいます。
※こうりゃん イネ科の一種で、熱帯・亜熱帯地域で生育する穀物。雑穀の一種として販売される場合にはタカキビ(高黍)と呼ばれることが多い。
※ヘイキューブ 圧縮して立方形にした干し草。
 
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代表的な飼料及び飼料原料の輸入価格のグラフです。魚粉は農作物ではありませんが飼料としては重要であるためグラフに含ませていただきました。全てにおいて単価は上昇しています。しかも2020年以降は急上昇と言って良いのかもしれません。はたして大豆油かすはそのものを輸入している以外に油糧用に輸入された大豆の油かすが含まれているのかまでの判断はつきませんが、単価がとうもろこしや小麦よりも高いので大豆そのものもカウントされているのかもしれません。
グラフでは分かりにくいのですが昨年末頃から多少価格下落傾向になっています。ただし、2020年頃の価格にまで下がるとは考えにくいです。単純に乱高下しているだけなのかもしれません。。なぜ、飼料価格は上昇しているのでしょうか考えてみましょう。

1,中国が穀物輸出国から穀物輸入国に転じた。
2,ロシアのウクライナ侵攻。ウクライナはご存じの通り世界有数の穀倉地帯です。生産にも輸出にも大きな支障が起きています。
3,円安。

理由1は今始まったことではありません。2010年頃から中国は穀物輸入国となっています。国内での配合飼料の需要が拡大したからだと考えられています。時系列から見て取れることは理由2と3が大きいということでしょう。政治的にこの問題に介入できるとするならば、理由3でしょう。円安は日本国民全体の生活に影響しています。あえて前回触れなかったのですが、肥料価格の上昇の理由にも円安は関わっていることは明白です。
では、輸入量はどのような推移をしているのでしょうか。

資料:財務省「貿易統計」

とうもろこしの輸入量が抜け出して多いので、とうもろこしを省いたグラフも併せて作成してみました。
ちなみに近年の飼料自給率は右表の通りです。

「飼料をめぐる情勢 」農林水産省畜産局飼料課

おさらい
粗飼料
草のこと。生草、乾草、サイレージに区分できます。茎葉を乾草させたものが乾草(干し草)、乳酸発酵させて貯蔵性を高め、塩抜きの漬け物のようにしたものがサイレージです。放牧の場合も粗飼料としてカウントされます。

濃厚飼料
穀類(とうもろこし、こうりゃん等)、大豆油粕、糠(フスマ、米 ヌカ等)等のデンプンやタンパク質含量が高い餌です。エネルギーの供給源として重要です。動物性飼料、ここでは魚粉なども含まれます。2022年では濃厚飼料の88%が輸入飼料なのです。

ではこの2つのグラフと表から何が読み取れるのでしょうか。
2017年ベースで考えた場合、2022年に飼料・飼料原料の価格は150%以上にアップ。(200%越えも有る。)理由は肥料価格の高騰と同じであろうことも見て取れる。輸入量はほぼ横ばいから減少傾向。ということは肥育している牛や豚・鶏の数量はほぼ横ばいから減少のはず(でなければ不思議)。

よって、国産牛肉や豚肉は単純に考えれば飼料等と同じで約200%の価格になっているハズ。(その他 光熱費等、様々な経費も掛かるし補助金も考えす単純に思考した。)ただし、輸入量は2023年度以降更なる減少の可能性は残る。先に述べたように畜産用動物の価格が下落→需要減が見込まれるので肥育数量減少が考えられる。

はたして結果は・・・以下の2つのグラフを見て欲しいです。

全国の小売価格 部位:かたロース(通常価格 単位:円/100g)
資料:(独)農畜産業振興機構調べ
注:消費税を含む
注:2023年度は4-12月平均。

全国の小売価格 部位:ロース(通常価格 単位:円/100g)
資料:(独)農畜産業振興機構調べ
注:消費税を含む
注:2023年度は4-12月平均。

牛肉も豚肉もなんと2017年から2022年9月まで若干とゆうか「すずめの涙」程度の価格上昇しかない。つまり、横ばいである。

しかも、国産も輸入品も同じような推移。
円安が進んでいるにも関わらず輸入品も横ばいとは輸入での関連機関・関連企業の努力はどれほどのものだろうか。小売店の営業努力も見逃すことはできない。
消費者としては本当にありがたいことなのですが・・・。

飼料価格の上昇を知らなければ「まあ、こんなものだろう。」で済ましてしまったかもしれないです。
我々、製造業も原料単価の高騰には苦慮しているが農業生産者も畜産生産者も本当に「涙ぐましい」努力をしていることが分かる。そして製品単価に飼料高騰分を上乗せできていないことも見て取れる。簡単に言えば「儲かってはいない。」ということでしょう。
しかし、限界を超えた場合には価格体系は崩壊するのではないかとも考えています。

ロシアのウクライナ侵攻を直接的に停止させることは我が国にはできないことであろう。
しかし、円安は政治の力でなんとかできることではなかろうか?皆様も同じ事を考えていらっしゃるのではないのだろうか。

では、政治はこの状況に対して何もアクションを起こしていないのか?
そんな疑問に対して次回のおまけでは考えてみたいと思います。

本文は昔話と自慢話みたいになっちゃいましたね。でも、自慢できるほどの熱意があったことは事実なんです。
その時の熱意は矢崎化工だけじゃなかったことを付け加えておきます。

暖かだったり寒かったりで体調管理が難しいです。インフルエンザもコロナもまだ流行しています。
皆様、どうぞお体ご自愛くださいませ。

それではまた次回、お楽しみにー。(いつになるやら。)

いちご日記の著者:M
農業関連資材の元営業マン(現在は社内いちご農園の管理人)
勤続39年目を迎える還暦男
文章のお手本はハードボイルドの化神 北方謙三 先生
最近の困り事…防除機の不調

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