いちご日記 
				- 2019年11月20日
 
【番外編】スイカ?!
こんにちは。
秋らしい日が続きます。皆様、お変わりございませんか?
台風で被害に遭われた方々、お見舞い申し上げます。
通常の日々が早く戻ってくれることを願っています。
なんでスイカ?
今回は予告通りスイカの話です。なぜ?と思われた方もいらしゃるでしょう。いちごは今回はお休みです。
本日は弊社の農業への取組の一部として集荷場のコンベヤラインを紹介致します。
訪問させて頂いたのは静岡県東部のJA様の施設です。いやー久しぶりです。感動。
JA様にお願いして、この機会を頂きました。ありがとうございます。
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この集荷場の抑制西瓜の集荷開始時は毎年テレビ局の取材があります。今年は9月19日が出荷開始でした。
私も9月23日の夕方のニュースで拝見しました。
訪問は9月下旬です。またまた、なぜ?と思われるでしょう。
この産地は夏西瓜(5月下旬から8月上旬)と抑制西瓜の2回収穫があります。
抑制西瓜は収穫時期を秋に遅らせて栽培します。受粉時期を遅らせて露地トンネル栽培します。
夏西瓜に比べて小ぶりですが糖度が高くシャリシャリ感があり食べ応えがあるのが特徴です。
自根栽培するため連作ができずよって栽培面積が限られます。つまり、量産ができないのです。
今回は約2週間の集荷時期に合わせて訪問しました。
いざ集荷場へ!
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集荷場の建屋です。では中に入ってみましょう。
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2階から見たスイカ集荷場です。
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デジタルカタログ「省力化製品カタログ」P34掲載中
こちらの集荷場は1992年から弊社のコンベヤをシステムとして導入して集荷・選果・出荷を行っています。
今から27年前のことです。弊社のシステムでのコンベヤ導入、第1号です。
現在の施設は2005年にリニューアルしました。一部1992年導入時の機材を使用しています。
ローラーコンベヤはイレクター製です。ローラーもフレームもイレクターです。
コンベヤシステムを使った集荷から出荷の流れ
荷受・検査コンベヤ
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集荷場に横付したトラックからスイカを下ろします。
搬送トレーに載せてスタートです。
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手でたたいて等級検査。等級ラベルを貼っていきます。
計量器
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自動計量器です。重量を計り階級を決定します。
コンベヤ上を移動して計量します。
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~投入~
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~計量中~
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~排出~
本ラインコンベヤ
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各階級に分かれたストックヤードまで運搬します。
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本ラインコンベヤから移載コンベヤへの移動
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金色のプッシャーで押しています。
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この時、コンベヤは動いたままです。ワークの停止を行うことなく移載しています。
集荷場可動時間から処理能力を計算します。結果としてワーク停止では処理時間が間に合わないための対策です。
自動計量器で重量を計ったスイカはその階級のストックヤードに分荷されます。
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センサーとプッシャー
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プッシャー
ストックヤード
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箱詰め・封函
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箱詰・封函・ラベル貼りを行います。
外周コンベヤ
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製品ストックエリアまで搬送します。
製品ストックエリア
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製品ストックエリアに等階級ごとに区別して出荷となります。
2005年のリニューアル工事はコンベヤシステムや自動計量器の誤作動対策のため設置場所の水平確保を行う必要がありました。
当時のJA支店次長になんとか土間コンクリートを打ち直して欲しいと何度もお願いしました。
費用を余分に掛けさせてしまいましたがおかげで14年経過しても大きなトラブルは(私の記憶の限りでは)ありません。
本当にお世話になりました。
弊社のローラーコンベヤの特徴として静音であることが挙げられます。
周囲に民家のある集荷場ではローラーの回転時に発生する音が気になる場合があります。
こちら以外の集荷場で隣がアパートであるためどうしても静音でなければいけないという条件をクリアして弊社コンベヤが採用になった事例もあります。
5年ぶりに訪問して突然HPに掲載させて欲しいとお願いしたわけですが、私が担当させていただいたころの職員さんが次長に昇進されており、「載せればいいじゃん。」と言って頂けたことは本当に感謝しかありません。
実はこのJA様本店の集荷場コンベヤシステムも弊社にて手掛けさせて頂きました。
そちらにいらっしゃった職員さんもこの集荷場へ転勤されており「人のつながり」の大切さを実感した取材となりました。
出荷に来ていた生産者様と少しお話させて頂きました。一番多いときは40軒の農家さんがスイカ生産をしておられたそうです。
しかし、現在は8軒にまで減少してしまったとのことです。
大分年配の生産者様でしたが「わしも来年位までかなあ。」と寂しげに話されていました。
毎年ニュースで報じられるほどの産地なのに時代の流れなのかといたたまれない気持ちになりました。
ご協力くださいましたJAの職員様、仕事を邪魔してしまいました生産者様、本当にありがとうございました。
なるべく個人のお顔が映らない写真を使用しましたが、お気を悪くされたとしたら申し訳ございません。
スイカの栽培は大変です。10kgほどまで大きくなる作物をトラックに載せるだけでも容易ではありません。
頻繁にお伺いできません。だけど、毎年この時期のニュースで報じられること楽しみであり、励みにもなります。
どうぞお体をご慈愛されて西瓜栽培を続けていただけますように。
本当にありがとうございました。
この取材のあとで台風19号がやってきました。
このJA様の施設においては大きな被害はなかったようです。本当に良かった。
しかし、近隣の生産者様、特にいちご圃場では甚大な被害がでました。JA様の近くはは静岡県でも有数ないちご産地です。高設栽培を導入されている圃場でも被害がでるほどの水害でした。
今、この時も復旧のための作業をされておられます。
心からお見舞い申し上げます。そして、1日でも早い復活を望んでおります。
次回予告
次回はいちごに戻ります。
いよいよ定植です。やっといちご畑的な写真がお見せできそうです。
さて、どの現場から報告しようかな。お楽しみに。