農業コラム

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  • 2020年11月17日

【日本農業の現状と未来①】第1章:農業と人口 その1

第1回 欧米と比較した日本の人口と農業 

大分、冬らしくなりましたね。東北では初雪も降りました。皆様、お元気でしょうか。
新型コロナウイルスで始まった2020年も11月になりました。ワクチン開発が待たれます。

本日より連載開始となります【日本農業の現状と未来】
様々な場面で多くの方々が書いていらっしゃる内容と重複する場面も多々あることが想定できますが、あまりかしこまらずに書いていこうと思います。
写真もほとんどありません。文字以外はグラフがある程度であんまり楽しくない内容になるかな。
筆者の偏見が相当混じった内容になるかもしれません。悪しからず。


第1回は「欧米と比較した日本の人口と農業就業者の人口について」です。

日本と欧米との人口比較

出典:総務省統計局ホームページ(https://www.stat.go.jp/data/nihon/02.html)

ご存知の通り日本の人口は2010年頃の約1億2,800万人をピークに減少しています(グラフ1-2)。
人口の減少は問題ですが同様に高齢化は日本において深刻な問題です。
総務省発表のデータでは2055年までに日本の人口は1億人を割り、65歳以上の構成は38%にも上ると推計しています。
果たしてグラフ1-2の通りに推移するのか私には見届けることはできませんが、願わくばこうはならないことを期待したいです。


ちなみに2019年度の世界人口は約77億人です。

出典:国連 資料:GLOBAL NOTE

表1-3の1位から5位くらいまで覚えておくとテレビのクイズ番組で役に立つかも(余談)。

本コラムにおいては日本の人口減少についての意見を述べることはありません。
前記資料はあくまでも今後、書いていく内容の参考資料として使用します。

さて、日本と欧米との人口比較が完了しましたが、ではこの数値と農業との関係をこれから書いていきます。

日本と欧米との農業就業者比較

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h21_h/summary/p1_c3_02.html)
出典:国連 資料:GLOBAL NOTE

またまたつまらない数字の表(表1-6)です。分かりにくいのでグラフにしてみましょう。

日本の農業就業者数は2007年の統計では202万人。1990年の293万人から90万人も減少しています(グラフ1-7)。
ちなみにこの数字は「基幹的農業従事者」です。「基幹的農業従事者」とは普段の主たる状態が「主に自営農業」の方を指します。兼業農家であっても会社員が主の方は含まれていません。

直近、2019年のデータでは168万人まで減少しています。

農業人口の減少が問題だと言われて久しいですが、グラフ1-7を見ると欧米諸国も同じ問題を抱えていることが伺えます。
でもちょっと待てよ。日本は農家不足と言われてるけど欧米に比べるとそんなでもないんじゃないか?
フランス・ドイツ・英国は50万人を割り込んでいるじゃないか。日本の総人口がその3国の2倍としても少な過ぎないか?
日本の農業の問題って労働人口だけじゃないのか?

日本の農業就業者率も低いけれど欧米と比較したらどうなの?米国より割合は多いじゃないか。イタリアに次ぐ就業率の高さ(といってもほんの1%程度なのだけれども) (グラフ1-8)。

じゃあよく問題になる農家の高齢化についてはどうなの?

日本の農業の問題

グラフ1-9では大差ないようだが、平均年齢60歳を超えている国は日本だけなんだな。
ここはやっぱり問題でしょう。

表1-6は2007年の平均年齢だけど2019年データでは67歳まで高齢化している。
会社員ならば定年を迎えて年金を貰う年齢なんだよな。というよりも会社員リタイアして趣味の園芸で野菜作っている人々と農家さんは同じ年代かもしくはそれより高齢の方々が一杯いるってことだよね。

高齢化も問題だけど左のグラフ1-10から農業就業者の1人当たりの耕作面積が少ないことも大問題だ。

島国であるため平地が少ない。
米国あたりでジャガイモをトラクターで掘る映像を見たりしますが、米国ではそれが当然の作業風景なのでしょう。
就業者数を補うための農作業の機械化が他の欧米諸国は出来ているのだな。逆説的には機械化が可能な農業をできる環境が欧米にはあるが日本には無い(少ない)ということ。
この事実は読者の皆様も想像の範囲内だったでしょう。しかし、単位面積あたりの就業者人数が日本対米国で62倍も違うことを想定された方は少ないのではないでしょうか。
これでは欧米と比べたら個人の所得においても日本の農業従事者は少ないことは容易に想像できる。

機械化はとても大切なことだ。手作業が機械化されると(趣味でない限り)再び手作業に戻ることはまず、ない。
きつく、つらい作業がなくなることを農業のみならず全ての業種の方々は思う。そしてつらい作業が伴う仕事にはできるだけ就業したくないと考えるのは私も読者の方々も同じでしょう。

乗用型田植え機の小型タイプが販売されたころ「こんな機械使う農家あるのかな。」と考えたことがあります。大きな水田で大型乗用田植え機はすでに使用されていました。小さな水田では歩行型(機械を操作しながら歩く)があり、歩行型で十分ではないかと思っていたのです。
ある時、お茶と水稲の生産者様におしゃべりの中で田植えの話題になったことがありました。その時、あんまり考えずに「歩行型でいいじゃないの。」と言ってしまったことがあります。足繁く通った生産者様で冗談を言うこともできる間柄でした。が表情一変、「馬鹿野郎。あの泥の中。歩くことがどれだけ大変か想像もできんのかっ。」と怒られたことがあります。
自分が体験していない作業のことを分かった風に言葉にすることは非常識なことだとつくづく思った若かりし頃を思い出します。

今、農機メーカーのカタログを見ると田植え機はほぼ乗用タイプです。歩行型は全ラインナップ中1機種程度です。
機械は便利になれば=機能が増えれば価格は上昇します。それでも人はつらい作業からは脱出したいのです。
そして便利な機械が新製品から標準品になることは当たり前のことなのです。

さて、連載初回はここまでにしておきましょうか。というよりも筆者が「もうカンベンして。」というところです。
大した内容ではないけれど資料を探してまとめることに時間が結構かかります。
「いちご日記」や「作業改善」とは勝手が違い過ぎる。自身が選んだテーマだけど自身の体験を文章にすることとは全く違う。


第2回は日本の農業就業者と年齢についてもう少し掘り下げた内容をお届け致します。
硬い内容をのほほんと書いていきます。
次回も読んで頂戴。お元気で。