いちご日記

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  • 2020年02月11日

「きらぴ香」登場

どうなる。 この品種。

寒い日が続きます。冬ど真ん中です。暖冬と言われているけれどやっぱり冬は寒い。
皆様、お元気でしょうか。私は元気です。


予告通り今回は「きらぴ香」について記していきます。

時期は12月中旬、訪問した場所は静岡県静岡市のS様の圃場です。お世話になります。
車で入っていき、「こんにちは。お言葉に甘えてまた来ちゃいました。」とS様に声を掛けましたが・・・。
S様、なにやら片付けをしています。てっきりいちごのパック詰めをしていると思っていましたからビックリです。
その理由はこのあとで。

まずは「きらぴ香」のご紹介から。

こちらが「きらぴ香」の果実です。初めまして。よろしくお願いいたします。

「きらぴ香」の外観

果実の外観は綺麗な三角錐です。形はいいですね。
九州の「あまおう」が不細工(失礼)だとすれば「きらぴ香」はハンサムです。
果皮の色は真っ赤というより少しオレンジ掛かった感じ。「章姫」よりは赤いです。
果肉はほぼ白いですが、「章姫」のように真っ白ではなく「紅ほっぺ」程度の赤味です。

「きらぴ香」の食味

食べてみましょう。
「章姫」よりコクがあり、「紅ほっぺ」より酸度が低く感じます。1個食べれば満足というよりは数が食べれるかな。
食べ終わった後は、いちごらしさが残りますがしつこくはない。
食感は「ねっとり」ではなくどちらかと言えば「サクサク」した感じです。

「きらぴ香」の系譜

(静岡県公式ホームページ ふじのくに 農林技術研究所 発表資料を引用)

系譜の中に「紅ほっぺ」が含まれた品種ですので、「章姫」の血も受け継いでいます。

まだ1粒2粒食べただけですので断言はできませんが、「章姫」と「紅ほっぺ」の中間かなという印象です。皆様も是非食べてみてください。
いろいろな品種が出てきていますが、最近はいちごなのに果樹的な食味のいちごもあります。
それはそれでおいしいのですが、「きらぴ香」はいちごらしいいちご。もっと言えばいちごらしさを洗練したという印象を受けました。
ただし、あくまでも私個人の感想です。
好き・嫌いについては皆様が見て、食べて、選ぶことなのです。

さあ圃場に入ってみましょう。

「きらぴ香」どこかな?S様どこに定植しましたっけ?

えっ。何・・・。
「こんなに遅い。」とS様。

ここはS様自宅敷地内の圃場です。他に離れた場所にも広いハウスを持ってらっしゃいます。
頂いた果実は夜冷処理した苗からできた果実で、写真は普通育苗を定植した畝です。
これが、12月中旬なのにパック詰めをしていない原因か。

同じハウスの他の品種の写真です。S様の栽培スケジュールならば普通はこの時期でこの程度の着果をしています。
S様「12月に収穫が1日おきだなんて、いちごを作り始めてから初めてだ。」確かに。私もこの時期はパック詰めしていることが当たり前と思っていました。
前号の藤枝市K様も今年は遅れ気味と言っておられましたが、「きらぴ香」、こんなに遅いのか。

(静岡県公式ホームページ ふじのくに 農林技術研究所 発表資料を引用)

静岡県の研究資料では「章姫」「紅ほっぺ」よりも開花が早いデータがあります。本格的に生産者様が栽培を始めたのは前作からですので栽培(育苗も含めて)技術が確立していないのかもしれません。
ただ、前作で「きらぴ香」を栽培した生産者様が今作では作らないという話も耳に入ってきています。
JAの営農指導も大変そう。「きらぴ香」は気難しいヤツなのか?それとも栽培マニュアルが生産者まで確実に届いていないのか。

今作、静岡県の系統出荷での栽培面積比率は「紅ほっぺ」85%、「きらぴ香」15%、その他(「章姫」等)5%だそうです。
今後15%から増加するのでしょうか。

「きらぴ香」の親株の増殖

S様、すでに次作の準備をしていました。来年使う「きらぴ香」の親株の増殖です。
「14,000本苗作るなら、親(株)1,000本用意しにゃなんねえ。「章姫」なら500(本)で済むかもしれねえのに。」ボヤいているのではありません。準備がいいのです。
ただし「来年、(「きらぴ香」を)作るか分からないけどね。」と、本気なのか冗談なのかそんなこともおっしゃっていました。

本圃ハウスに戻ってみましょう。

ハチ箱

出てきたのはマルハナバチです。

マルハナバチの用途はミツバチと一緒で受粉をさせるためです。

初めて見たのは20年程前に九州のいちご生産者様の圃場でした。
「クマンバチが飛んでるっ。」それがマルハナバチを初めて見たとき思ったことでした。
大きさはミツバチと比べて2倍以上です。

実はヨトウムシで困っていた時、農薬を分けてくれた業者様からマルハナバチも勧められたのですが、S様のような強い花を咲かせる自信がなかったので小型のミツバチを選択したのでした。

その他のいちご

S様のハウスには様々な種類のいちごがあります。
これはピンクの花をつける、確か・・・「桜花」かな。果実が小っちゃくてかわいらしいいちごです。
けど、農業向きではないな。

S様、ありがとうございました。
実は圃場にて1人試食会をしておりました。数種類の趣味で作られている品種を頂きました。
ねっとり、さっぱり、フルーティー、いろいろな味を試させて頂きました。どれもみんな美味しかった!
ごちそうさまでした。
次に来るときはパック詰め作業を見たいなあ。あれ、藤枝でも同じこと言ってましたっけ。
収穫も同様のことが言えるのですがパック詰めもプロの皆様の作業スピードには驚かされます。しかも、丁寧で綺麗です。それが見たい。皆様にもお伝えしたいです。

「また来ます。」「またおいで。」
いつもの挨拶でS様宅から帰社の途に就きます。
2時間も滞在してしまいました。本当にありがとうございます。

次回予告

さて次回は生産者様の圃場訪問の様子をお伝えいたします。
この日記に最近ご出演のあの方です。本当に久しぶりの訪問になるので私自身も楽しみです。
では皆様、また次回お会いしましょう!ごきげんよう。